フリーランス歴20年・大ベテランへのインタビュー第一弾

こんにちは!株式会社エムズクリエイティブシステム(MCS)の広報です。
今回は、社員ではなく、業界歴20年以上の大ベテランである、フリーランスのTさんにインタビュー。
フリーランスとして20年以上の経験を積まれているTさんは、ご自身の仕事を「職人」として捉えられています。
今回は「フリーランスとして」と「業界歴20年以上の大ベテラン」として、2軸でお話を伺いました。
第一弾は「フリーランスとして」、仕事の面白さや大変な事をお話いただきます。

フリーランスになったきっかけは?

Tさん: 新卒でソフトウェアハウス系の企業に入社し、7年勤めていましたが、その会社はエンジニアとしての業務実績ではなく、行事への出席率など会社への帰属意識や忠誠心が評価される会社でしたので、転職することにしました。転職先の会社は、フリーランス/正社員どちらかの形態を選択できる会社でした。その会社を紹介してくださったのがフリーランスの方だったので、あまり考えずに同じ道を選びました。辞めてから改めて会社員ならではの良さを知ることもありましたが、戻りたいという欲求はありませんでした。

会社員とフリーランスの違いは?

Tさん: 20年以上前は正社員信仰が強くて、「フリーランスって何?」という目で見られることも多かったですが、今は案件を紹介してくれるエージェントが増えたことやフリーランスに関する情報が増えたことで、周りからの見え方については正社員とフリーランスであまり差が無くなってきたように感じます。異なる所は色々ありますが、やはり厳密に会社に所属しているか否かは大きな違いだと思いますね。所属する会社を大きくするために頑張っていこう、というような熱気は会社員ならではだと思います。また、正社員の場合は会社と一緒にステップアップする達成感や一体感があるので、それを眩しく感じることはあります。

反対に、フリーランスは自分が面白いと思ったものをずっと続けにくいのがデメリットではあるものの、別のことしたいな、と思ったら(契約が終わり次第)すぐ違う方向に迎える、というのはメリットだと感じます。フリーランスは単発の目標をクリアする業務が多いので、一歩一歩階段を昇るような成長と言うよりは、色んな方向性にチャンレンジできる、色んな人と会える仕事の仕方ができます

フリーランスは常に仕事の流れが地続きではないので、社員の方が技術を磨くというのは簡単ですが、社員の場合「会社で持っている業務しかできない」「自分の見える世界でしか動けない」という幅があります。反対にフリーランスの場合は業務の内容や世界が全てランダムなので、未経験のものでも自分の介在価値を出していかないといけない怖さはありますが、常に新しい知識を培うきっかけとチャレンジができる、幅の広さがあると思っています。

フリーランスに求められる能力とは?

Tさん: 特に求められる能力は、課題分析能力と問題解決能力だと思っています。求められる事ができないと「いらないよ」と言われてしまうので、もし求められるやり方ができない場合は、できないと言う代わりに、別の問題解決のアプローチ方法をどれだけ持っているかを求められます。なので、課題の本質を見極める力と、(たとえ自分の畑違いの問題だったとしても)Web等で詳細を調べたり、今までの経験から類推して似たような問題を思い出したりして、解決方法を導きだす能力が必要となります。
フリーランスとして生きるためには「この人がいてくれて良かった」と思ってもらえる人間になることが求められるので、介在価値を自分で探すことが重要です。
言われた場所で言われた事をただ受け身でやるだけでなく、「課題は何か?」と自ら考え、上流も下流もプログラム以外も見たり、全体を俯瞰する。そしてその中で自分はどんな立ち位置にいて、何を求められているか、どんな風に助けを出せば、お客さんの利益になるのかを考え続けていくことが秘訣だと思っています。
システム全体を俯瞰的に見て、その中で何をしたら「ありがとう」と言われるか自分の介在価値を考えて行動する、 というのはソフトウェア特有の話ではなく、サービス業の極意にも近いと思っています。また、フリーランスでは自分が経験した事のないものを任せられる機会が多くありますが、それをプレッシャーと感じず、新しい知恵を培うきっかけであるとか、チャレンジとして前向きに捉えられるマインドがあれば良いなと思います。

フリーランスの面白さとは?

Tさん:   自分はこの仕事を職人と捉えていて、職人なりの誇りと哲学を持っています。常に同じ仕事をする訳ではなく、案件によって全く未知の世界・業務を担うことになるので、いつも新しい知識が必要になり、常に成長し続ける立場にいることも面白いですし、チャレンジの幅が広い事や、色んな人と会えることも面白い。
また、そのチャレンジの多い中で、確実に介在価値を出すというのが難しいけれど面白いところだと思っています。フリーランスという立場は、正社員だけで上手く回せないところへ、ある程度高い単価で雇ってもらっている助っ人として見て貰っている以上、それ相応の結果を出さないといけない。
職人としてどんな事でもやれるのがプライド、できませんと言わないのが誇りだと思っているので、どんな状況でも工夫して「Tさんがいてくれてよかった」と価値を出すのが職人としての腕の見せ所だと思いますし、やりがいだと感じています。

の具体的な業務内容

Tさん:   大きく分けて2つあります。一つは某カメラメーカーにて、デジタルカメラのアプリ開発を行っています。カメラのアプリケーションが外部機能とやり取りをするための、通信部分機能の設計を行っています。
もう一つが同案件に入っているMCS若手社員の育成です。考え方や知識のレクチャーに加えて、ドキュメントの書き方や現場の文化に合わせた質問の投げ方等、細かな所を含めてお伝えしています。

エージェントにエムズクリエイティブシステムを選んだ理由・メリット

Tさん:   「案件の提案状況、単価感、エージェントフィー」など、事前に開示してくれる点はメリットだと感じました。会社によってはフリーランスに対して「単価感、エージェントフィー」」といったお金に関する部分をあまり説明してくれないところもある中で、情報を包み隠さず公平に話してくれるこちらの話も聞いてくれるというのは有難い点です。また、社長がある程度知った仲で仕事がしやすいというのもありますが、理念に共感できるし、社長が社員のことをちゃんと考えているというのが魅力でした。知り合いの贔屓目もあるかもしれませんが、今まで見た他の会社と比べて見ても、社員の事を大事にしていると感じます。

今回はフリーランスのお仕事についてお話を伺いました。
次回、第二弾ではフリーランスになりたい人にTさんからアドバイスをいただく他、業界歴20年以上のベテランの目から見た、昔と今の業界の変容についてお話を伺いたいと思います。
第二弾も是非ご覧ください。